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 2011年  福岡市議会6月定例会
福岡市の6月定例議会では、民主・市民クラブの太田英二、調 崇史の両議員が本会議質問を行いました。その要点を紹介します。
太田 英二議員(城南区)の本会議質問
  • 太田議員は、本年1月30日にこども病院移転計画調査委員会が設置され、7回の委員会開催を経て5月15日に同委員会が調査報告書を提出、5月24日の市政運営会議で最終的にアイランドシティへの移転が決定されたことを受けて、こども病院移転計画の検証結果に絞って、次のような質問を行いました。
     
  • 1. 本市の医療環境についての認識について
    • ・市長は、本市内で不足している医療は小児、周産期医療だけだと認識しているのか。大人の医療についてはどうなのか。市長が決断したこども病院のアイランドシティへの移転計画は、従来の計画通り子ども、周産期だけだと認識してよいのか。
       
  • 2.こども病院移転計画調査委員会について
    • ・調査委員会設置の趣旨と、調査委員会からの最終的な報告内容を示されたい。また、委員会の開催など再検証に要した費用は幾らなのか。また、再検証の結果、新病院のアイランドシティでの開院はどのくらい遅れるのか。
      ・東日本大震災後にわかに議論の焦点になった地震対策について、なぜ調査委員会に専門家を招いて聴取するといった、市長が言うオープンな手順を何故踏まなかったのか、その理由を質す。 ・調査委員会の議論の材料として、こども病院の現地立て替えにかかる費用の再試算結果が示されているが、この再試算はいつだれの指示で行われたのか。(答弁を受けて)この再試算は平成22年9月に吉田前市長が指示して行わせたものであり、高島市長がそれに疑念を抱いたとすれば、市長の指示のもとで再試算を行うべきだったのでのではないか、所見を問う。
      ・調査委員会の北側正恭委員長から、平成19年の検証、検討で示された現地立て替え費用の計算が不透明であり、根拠が乏しいと猛省を促されたとのことだが、市長も同様の認識だったのか。だとすれば、その後市長が各局に出した訓示文書はどのような内容だったのか。
      ・(答弁を受けて)訓示の内容は、「意思決定を行うに当たって透明性を確保し、市民ニーズを的確にとらえ、仕事を進めていくことがきわめて重要、あるいは所属長においてこのことを部下に対しても指導を徹底されたい」などと極めて抽象的かつ精神論の域を出ないものであり、パフォーマンスに過ぎないのではないか。市長の見解を伺う。
       
  • 3.市西部地域の小児医療体制について
    • ・5月24日の記者発表で高島市長は、市医師会に対して「こども病院跡地に市医師会病院、成人病センターを作りたいという要望が出ていたこともありまして、地域医療の核となるような小児科を作っていただけないか、さらに空白化する小児2次医療を担えるような機能を持たせられないかというようなお願いをした」と発言した。これは新こども病院の経営収支にまで影響し、計画の変更を容認するかのような発言であり、直近の病院審議会の答申内容とは異なる極めて重要な発言だ。この点についての市長の明確な説明を求める。
      ・こども病院のアイランドシティ移転後の市西部の小児医療の空白が生じないように、前市長時代から福岡大学病院や九州医療センター、浜の町病院など14病院の協力を得て、空床情報ネットワーク構築が進められ、稼働してきた。先の市長発言は、このネットワーク構築の取り組みが頭から抜け落ちていると言わざるを得ない。こども病院跡地に市医師会の協力を得て地域小児医療機能を確保するという結論にいたるまでに、周辺医療機関と議論をしたのか。いつどのような協議を経てそのような結論に達したのか、市長の考えを聞きたい。
      ・本市は、市内14医療施設による空床情報ネットワーク構築とは別に、九州医療センター、浜の町病院、こども病院による小児2次医療連絡協議会を立ち上げ、こども病院移転に伴う市西部地区などの小児医療体制の確立に向けて協議を開始し、平成22年には福岡市医師会も加わわった。同年9月の第3回連絡協議会では、必要ならば小児科医の確保を含めて全体の施設の中で体制を整えるとの議論もなされた。にも拘らず、医師会病院に小児診療科を設置するという、連絡協議会での議論と取り組みから大きく転換するとも取れる施策を、市長はいつどこで決定し、打ち出したのか。九州医療センターや浜の町病院の小児医療体制を強化するとした同連絡協議会の合意は解消されることになるのか。
      ・市医師会長は、こども病院移転後の市西部地区の小児医療充実につて、医師会で大学病院など地域の医療機関の協力を得て検討していきたと発言している。市長は、これまで本市が中心となって関係医療機関にお願いして進めてきた体制から、市医師会中心の体制に変更するということなのか。変更の理由並びにこれまで協力してくれた関係医療機関に説明し、了解を取ったのか、明確にされたい。
      ・5月24日の記者発表の中で、市長は市西部地域の小児医療と2次医療の空白化ということを強調したが、この発言に対して福岡大学病院より抗議の申し入れがあった。西部地域小児医療の空白とはどこを指すのか、とても理解しがたい。福岡大学病院は、西部地域医療について市長に説明したいとして、数度にわたってアポイントを求めたが、ナシのつぶてであったという。アポイントの要請があったのは事実なのか、事実であればなぜ市長は面談しなかったのか。
      ・福岡大学病院のみならず、浜の町病院も小児科の診療体制の強化を進めてきたが、市長の西部小児医療空洞化発言によって、これまで積み重ねられてきた議論とかけ離れた方向性をが打ち出されたと、これら病院長は当惑している。市長は、小児2次医療連絡協議会の構成団体に対してどのように説明し、納得してもらったのか、そもそも説明が事前になされたのか、甚だ疑問だ。
      ・福岡大学病院は本市の小児患者の2次、3次医療の中軸を担い、市医師会急患医療センターから200人を超える子どもの患者を受け入れており、医師派遣でも過重な勤務体系を押して協力している。福岡大学病院は、市長から事前に何の相談もないことは不本意であり、到底承服できないと同時に、市長は小児科医療の現状を理解されているのか疑問だの述べている。今後は、福岡大学病院にも小児2次医療の拡大を図ってもらうべく、小児2次医療連絡協議会に参加してもらうべきではないかと考えるが、所見を問う。
      ・市西部地域の小児2次医療体制構築に当たっては、地域医療の連携、既存の施設での医療体制の強化という二つの視点を軸に議論を進め、浜の町病院と九州医療センターの病床数と医師の確保のために本市が支援を検討していくという進め方が、費用対効果の観点からも合理的でないか。それでも賄えないと判断した場合、こども病院跡地での新たな施設整備の手法を検討するという手順で進めるべきではないかと考えるが、所見を伺う。
      ・市西部地域の小児医療体制が空白となる根拠は全く示されず、その決定に対して関係医療機関から疑義が挟まれる状況を考えると、跡地に新たな小児医療機能を持つ病院が本当に必要なのか、疑問だ。患者、家族の皆さんへのパフォーマンスに過ぎないのではないかという疑問が当然浮かぶ。小児医療体制を支える関係者および多くの市民の協力や期待に背を向ける行為ではないかと思うが、市長の所見を質す。
      ・市長はオープンな議論を標榜する割には、小児医療体制に関する決定プロセスは不透明であり、医療関係者から疑問が呈されるほど疑念が生じていると言わざるを得ない。市長自身の不透明な決定理由に対する批判について、市長はどのように説明し、説得するのか、最後に市長に明確な答弁を求める。
       

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調 崇史議員(城南区)の本会議質問
  • 1. 地域防災計画の見直しについて
    • ・東日本大震災を受けて、本市においても学識経験者等を交えた地域防災計画検討委員会を立ち上げているが、当然玄海原発が念頭にあると思われる。現在の防災計画は、風水害編、震災編という章立てになっているが、新しい防災計画はこの二編に加えて原子力災害編が加わることになるのかどうか、答えられたい。
      ・玄海原発の再稼働に関して、自治体として当事者能力があるのは玄海町と佐賀県だけだ。原発事故の想定について本市の検討委員会で議論される際には、地元自治体への配慮を欠かさないことを念頭に置く必要がある。特に乱暴な議論にならないように進めていくことが大切だと考えるが、当局の所見を伺う。
      ・検討委員会での議論においては、市民が必要以上に不安を感じることがないように、情報発信の際に格別の配慮が必要だと考えるが、所見を問う。
      ・原子力災害から市民を守るために本市が最も注力しなければならないのは、いざという時に福岡県、九州電力、本市の少なくとも3者が相互に必要な情報を速やかに共有でき、的確かつ迅速に市民の避難行動等についてアナウンスできる枠組みを作り、訓練を日頃から重ねておくことだと思う。防災計画の検討では、このような視点をもって進めてもらいたいと考えるが、所見を伺う。
      ・国は、バリアフリー化した福祉避難所を設置するようガイドラインを設けているが、福祉避難所を指定している市町村は福岡県内では3割にすぎず、本市もまだ指定されていない。平成18年9月の震災対策特別委員会で、我が会派の議員が特別支援学校を福祉避難所に指定することについて質問したのに対して、市民局長から教育委員会と協議を進めている旨の答弁があったが、その後の協議の進展状況を問う。
       
  • 2.生活保護の著しい増加への対策について
    • ・リーマンショック以降の直近3年間の本市の生活保護世帯全体で、就労可能な世帯の割合がどのように推移しているのか。
      ・本市の本年度予算における生活保護費は前年度よりも100億円余りの増加となっているが、今後も増加傾向が続くのか、見解を示されたい。
      ・(以下、答弁を受けて)本市のケースワーカー1人あたりが担当している生活保護世帯は平均で113世帯、国の基準の80世帯を大きく上回っており、就労支援には手がまわっていない。本市では本年7月1日から新たに任期つき短期職員のケースワーカー54人を3年間の期限で採用するそうだが、この結果、ケースワーカー1人当たりの負担が現状と比べてどうなるのか。これによって就労支援にどのような効果が期待できるのか。
      ・釧路市では、生活保護受給者にボランティア活動への参加を促し、その上で就労体験、職業訓練へと段階を踏んでいくステップアップ型のプログラムを実施し、就労による生活保護からの自立に成果をあげている。本市においても受給者の就労意欲喚起にボランティア活動をもっと取り入れるべきではないか、考えを聞く。
      ・年金の受給額よりも生活保護の受給額の方が高いケースがあり、不均衡だとの市民の意見を聞く。この不均衡感の解消のためにも、ボランティア活動のより積極的な取り入れが有効かと思うが、どう考えるか。
      ・生活保護費の抑制に関してどれだけの成果を目指すのか、明確な目標と達成に向けた決意のほどを問う。
       
  • 3.局地的な高齢化への対策について
    • ・都市型限界集落という言葉が昨今よく聞かれる。都市型限界集落の予備軍とも言える地域で、孤独死を防ぎ、高齢者が安心して年を重ねていけるように、本市がとるべき施策が求められている。そこで、高齢化が進んでいる本市の市営住宅について、30%が高齢者という程度まで高齢化すすんでいる所があるのか。あるとすれば、その住宅名と高齢化率を示されたい。その市営住宅では、どんな要因で高齢者の割合が高くなっていると認識しているのか。局地的な高齢化が見られる市営住宅の住民から本市に対してどのような声が寄せられ、どんな対策を講じてきたのか。
      ・(以下、答弁を受けて)高齢化率30%を超える市営住宅の9つの名前があがった。若者向けの優先入居枠を作る等の対応は率直に評価する。市営住宅全体における新規入居者の世帯主の年代別構成はどなっているのか。今後、若い世代の入居を促進するなど、適正なコミュニティバランス形成のための配慮が必要だと思うが、どう考えるのか。
      ・公団住宅や戸建ての住宅団地でも、高齢化が進んでいる。例えば、3人に1人が高齢者になった段階など、市で一定の基準を設けて、それを超えた段階で何らかの対応を講じていくことが今後必要になると思う。地域の見守りなど、これまでよりもさら踏み込んだ取り組みが求められると思うが、所見を伺う。
      ・高齢化が進む東京都の高島平団地では、近隣の大学と地域が協力し、学生達が入居できる家賃を7割程度に押さえて受け入れるかわりに、町内の行事に参加したり、住民たちの交流の場となるコミュニティカフェをボランティアで運営するなど、高齢化時代を乗り越える一つの解決法を見いだしている。本市は大学や専門学校などが多く、地域福祉の担い手としての若者の力を生かしていく上で恵まれた条件にある。この特色を生かした取り組みが今後必要になると考えるが、所見を尋ねる。まだ日の当たっていない問題の一例として、局地的な高齢化の問題を取り上げてきた。局地的な高齢化は孤独死、無縁死といった問題の入り口になるし、福岡市のブランドイメージにもかかわる問題だ。最後に、この指摘についての市長の考えを質す。
       

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